.rpm(Red Hat package manager)という拡張子を持つファイルは、Red Hat Linux系のディストリビューションでサポートされているパッケージです。
このファイルは、rpm コマンドによって管理することができます。
rpm のオプションは多彩ですが、コマンド1つでパッケージのインストールから削除、情報の表示まで行うことができ、非常に便利です。
ここでは、このrpm形式のファイルの扱いについて説明します。
コマンドの基本的な書式は以下のようになります。
rpm [オプション] [ファイル]
基本的なオプションは以下のようなものがあります。
rpm コマンドの基本オプション
オプション |
意味 |
-i |
パッケージのインストール |
-U |
パッケージのアップグレード |
-e |
パッケージの削除 |
-V |
パッケージの検査 |
-q |
パッケージ情報の表示 |
インストールする際に使用されるオプションは以下のようなものがあり、-i や-U と組み合わせて使用されます。
rpm コマンドのインストールオプション
オプション |
意味 |
-v |
インストール中のパッケージ名を表示 |
-h |
インストールの進行状況を#で表示 |
パッケージ指定に使用されるオプションは以下のようなものがあり、-q や-V と組み合わせて使用されます。
rpm コマンドのパッケージオプション
オプション |
意味 |
-a |
全てのパッケージ情報を表示 |
-f [ファイル] |
指定したファイルを含むパッケージ情報を表示 |
-p [パッケージ] |
指定したRPMパッケージ情報を表示 |
RPMファイルのインストールやアンインストールは、上記のオプションをrpm コマンドに付加して行います。
ここでは、実際のRPMファイルの操作を、”xosview-1.8.0-9vl2.i386.rpm”というファイルを例に説明します。
因みに、このxosview はOSの負荷をグラフにして表示するツールです。
RPMファイルのインストールを行うには、RPMファイルのあるディレクトリに移動して、以下のようにrpm -ivh に続けてファイル名を入力します。
ファイル名は、途中まで入力してTabキーを押すと、シェルの補完機能によって自動で入力されるので、タイプミスを防げます。
# rpm -ivh xosview-1.8.0-9vl2.i386.rpm
準備中... ########################################### [100%]
1:xosview ########################################### [100%]
すると、インストールオプション-i と一緒にv とh のオプションを指定しているので、インストールの際にはパッケージ名と、インストール進行状況が表示されます。
rpmファイルをインストールする際には、-ivh というオプションを指定する事が多いです。
また、パッケージをアップグレードするには-ivh の部分を-Uvh とします。
では、インストールしたパッケージの情報を見てみます。
次のように、-q オプションを指定するとパッケージ情報が表示されます。
# rpm -q xosview
xosview-1.8.0-9vl2
また、次のように-a オプションを付けると、インストールされているrpmパッケージがすべて表示されます。
# rpm -qa
RPMファイルをアンインストールするには、以下のようにrpm -e に続けてファイル名を入力します。
ここでは、例としてxosview を削除します。
# rpm -e xosview
RPMファイルのインストール/アンインストールについては以上です。