コンソールで日本語を表示しようとすると、文字化けして上手く表示されません。
例えば、X を起動させずにコンソール上でapt コマンドによるパッケージの更新を行うと、情報取得の日本語が文字化けして読むことができません。
この問題を解決するには、フレームバッファと呼ばれる機能を利用します。
フレームバッファコンソールを利用するには、2つの方法があります。
1つは、LILO のテキストモードからオプションを付加してLinux を起動する方法です。
この方法では、フレームバッファの設定は一時的なものなので、システムを再起動すると元に戻ってしまいます。
もう1つの方法は、/etc/lilo.conf にフレームバッファを使う旨を記述し、持続的に設定を保持する方法です。
フレームバッファでは、日本語を表示する他に解像度や色深度の指定を行う事もできます。
LILO に渡すパラメータは、次のように解像度と色深度で決まります。
フレームバッファのパラメータ
色深度 \ 解像度 |
640×480 |
800×600 |
1024×768 |
1280×1024 |
1600×1200 |
256 色 |
0x301 |
0x303 |
0x305 |
0x307 |
0x31C |
32,768 色 |
0x310 |
0x313 |
0x316 |
0x319 |
0x31D |
65,536 色 |
0x311 |
0x314 |
0x317 |
0x31A |
0x31E |
1677 万色 |
0x312 |
0x315 |
0x318 |
0x31B |
0x31F |
先に述べたように、フレームバッファコンソールを使う方法は2つあります。
どちらの方法においても、オプションの書式とパラメータの値は同じ扱いになります。
LILO のテキストモード(LILO の画面でEsc キーを押して切り替える)では、起動するOS のラベル名に続けてオプションを付加します。
Vine Linux を起動するためのラベル名がlinux だとすると、次のようにコマンドを入力します。
vga に続くパラメータは、自分の環境に合わせて設定します。
linux win <--- LILO 起動できるOS のラベル名リスト
boot:linux vga=0x301 <--- vga オプションを付加して起動
この方法で起動すると、システムを再起動するまではフレームバッファコンソールが有効です。
フレームバッファコンソールをシステム再起動後も有効にするには、/etc/lilo.conf へオプションを追加します。
ファイルへの記述は、先ほどの書式と同様です。
prompt
timeout=50
default=linux
boot=/dev/hda2
map=/boot/map
install=menu
message=/boot/message
image=/boot/vmlinuz-2.4.31-0vl1.8
label=linux
initrd=/boot/initrd-2.4.31-0vl1.8.img
read-only
root=/dev/hda5
append=" resume2=swap:/dev/hda4"
vga=0x301 <--- 追加部分
記述を追加した後は、設定を反映させるためにLILO の再起動を行います。