フロッピーディスクは、磁気を利用した記録媒体で、記録メディアとしては歴史が長いく、安価なため広く普及しています。
光ディスクに比べれば、圧倒的にデータの読み書きの速度が遅いく、記録容量も少ないです。
フロッピーディスクを使用するには、フロッピーディスクドライブが必要です。
フロッピーディスクには、”2DD”と”2HD”の2種類があります。
2DD(2 sided Double density Double track)と呼ばれるものは、未フォーマット時で1MB、フォーマット時で640KBまたは720KBの容量のものを指します。
2HD(2 sided High density Double track)と呼ばれるものは、未フォーマット時で1.6MB、フォーマット時で1.2MB(NECのPC-98シリーズの場合)または1.44MB(PC/AT互換パソコンの場合)の容量のものを指します。
現在では、1.44MBの2HDタイプのものが主流となっています。
また、フロッピーディスクは様々な色のものがあります。
数年前までは黒いディスクが多かったと思いますが、いつしかカラフルなディスクも多く登場しました。
最近はフロッピーディスクが使用されることが減ってきましたが、数年前まではOSやゲームが何枚ものフロッピーディスクに収められている時期もありました。
あまりお目にかかる事はありませんが、初期のフロッピーディスクは5インチや8インチでした。
非常にペラペラしていた印象があります。
当然の事ながら、読み書きするには相応のドライブが必要でした。
また、近年のフロッピーディスクは記録媒体としての役割を他のメディアへ譲り、別な役割を果たす事が多いです。
フロッピーディスクドライブの項にも書きましたが、システムの復旧や起動ディスクに使用するといった点では現役を保っています。
しかし、メーカー製のパソコンではフロッピーディスクドライブの代わりにマルチカードリーダーが付いていたり、システムの復旧にはCD/DVDを使用したり、とフロッピーの活躍の場は狭まってきているようにも思えます。
|
フロッピーディスク
MITSUBISHI
2HD/1.44MB
|
Zipは、Iomega社が開発した磁気ディスクを媒体とする記憶装置です。
3.5インチMOドライブのライバルとして登場しましたが、日本では普及が進まずCD-Rなどの光学メディアが普及しました。
1枚当たりの容量は100MB、あるいは750MBと大きいですが、フロッピーディスクなど他の記憶媒体との互換性はありません。
光磁気ディスク(Magneto-Optical disk)は、MOディスクとも呼ばれ、磁気記憶方式に光学技術を併用した書き換え可能な記憶装置です。
書き込みにはレーザー光を用いて磁気的にデータを書き込み、読み込みの際にもレーザー光でデータを読みます。
MOドライブは3.5インチベイに内蔵させるものの他に、外付けのタイプもあります。
容量は128MBの他にも230MB、540MB、640MBのものが一般的です。
CD(Compact Disk)及びDVD(Digital Versatile Disk)は、記憶媒体の代表として、最も普及しています。
CD容量は650MB、700MB、DVDの容量は片面4.7GBです。
データ転送速度は、CDが150KB/s、DVDが1260KB/sです。
CDのラベルに○○倍速と表記してあるのは、このデータ転送速度が基準となっていて、基準に対して何倍の速度で読み書きができるか、という事を示しています。
CD/DVDの規格は光学ドライブの項にまとめてありますので、そちらを参照してください。
外付けの機器も普及していますが、外付けDVDドライブの場合には、USB2.0などの高速インターフェースが必要な事に注意しなければなりません。
また、CD、DVDともに国内産と海外産があります。
国内産は比較的、高品質なのですが、海外産は低価格な分、質が良いとは言えません。
特に、海外産の非常に安いDVDは、容量一杯までデータを焼くとミスが起こりやすくなるので、注意が必要です。
|
スピンドルCD
700MB×25枚
Maxell(台湾製)
|
USBコネクタに接続して使用するフラッシュメモリで、容量は32MB〜1GBなど幅広くあります。
価格も手頃で扱いやすいために、フロッピーディスクに代わって普及していて、ポータブルMP3プレーヤーのメモリなどにも使用されています。
電源を切っても内容が消えない半導体メモリの一つで、データの読み書き/消去を自由に行なうことができます。
接続するUSBには、USB1.1とUSB2.0の規格があり、転送速度はそれぞれ12Mbps、480Mbpsと相当な違いがあります。
USB2.0のフラッシュメモリを使用するのであれば、PC本体のUSBインターフェースの規格もUSB2.0に準拠していなければ、USB1.1程度の速度でしかデータ転送されません。
最近は、フラッシュメモリの価格も手頃になり、非常に使い勝手の良い記録媒体となっています。
|
USB フラッシュメモリ
BUFFALO Clip Drive
USB2.0
128MB
|
フラッシュメモリをカード型にパッケージしたものを、メモリカードと呼びます。
以下のメディアは、主にデジカメやMP3プレーヤーに使用されています。
各メーカーによって規格が異なりますが、マルチカードリーダーがあれば数種類のメディアからデータをPCに取り込むことができます。
メモリカード
規格名 |
メーカー |
SDカード/ミニSDカード |
SunDisk、松下電器、東芝 |
スマートメディア |
東芝 |
XDピクチャーカード |
オリンパス、富士フィルム |
コンパクトフラッシュ |
SunDisk |
メモリスティック |
ソニー |
MMC(Multi Media Card) |
SunDisk、Siemens |
Secure MMC |
SunDisk、日立、三洋電機、富士通など |
次世代の光ディスクとして、ブルーレイ・ディスクやHD DVDが注目されています。
これらは参入しているメーカーが異なり、現在のところ互換性はありません。
それぞれのメディアを利用するには、それぞれ専用のドライブが必要であり、メーカー間で激しい競争が続いています。
-
・ ブルーレイ・ディスク(Blu-ray Disc)
-
ソニーや松下電器産業など9社が共同策定した書き換え可能な大容量相変化光ディスクの規格で、「次世代DVD」と呼ばれています。
CD/DVDと同じ直径12cmの光ディスクを媒体として、トラックピッチをDVDよりも縮小し、波長の短い青紫色レーザーを使用しています。
記録容量は最大27GB、データ転送レートは36Mbpsにもなります。
-
・ HD DVD
-
DVDフォーラムが策定した現在のDVDの後継となる大容量光ディスクの規格です。
現在のDVDと高い互換性があり、読み出し専用のHD DVD-ROM規格では片面単層で15GB、2層で30GBの記憶容量を持ちます。
また、書き換え可能型規格では片面単層20GB、2層で40GBとなる予定です。
-
・ ホログラムディスク
-
次世代の光ディスクと言われるブルーレイ・ディスクやHD DVDのさらに次世代の光ディスクとして、ホログラムディスクがあります。
ホログラムディスクは、「ホログラム」という原理を用いた記録媒体で、その記録原理は、デジタル情報を保持した情報光と参照光の2つの光から細い光の束を生成し、それを2次元デジタルデータとして記録するものです。
CDやDVDと異なり、記録層という面ではなくディスクの厚み(体積記録層)に記録するため、200μm程度までの重ね記録が可能になり、大容量記録が実現します。
その記憶容量は現行のDVDなどと同じ12センチ径のディスクで1TB(テラバイト)に及び、転送速度も1Gbpsという高速転送を可能にします。